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校長便り

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ピンチをチャンスに

投稿日2015/11/5

いまから数年前、A小学校で実際にあった話です。

市内全域の学校でインフルエンザが流行り毎年恒例の市内小・中音楽会は中止となりました。A小学校でも、練習に明け暮れていた合唱部の子供たちは目標を失い、中止の知らせを受けた翌日からインフルエンザで欠席する子供が続出しました。このままでは6年生の合唱部員は市内音楽会を経験できないまま卒業することになります。なんとか校内音楽会だけでも実現したいところですが、インフルエンザの感染拡大防止のため体育館は使えません。このピンチを救ったのは児童会の5年生役員でした。6年生のために役員たちは必死に考えました。そして、先生方のアドバイスの下、校舎の中庭(パティオ)でコンサートを開くという、いままで誰もが経験したことのない行事に取り組むことになったのです。インフルエンザがおさまった頃にパティオ・コンサートは開かれました。6年生は中庭で、1年生から5年生は中庭を取り囲む校舎の窓からの鑑賞です。600名の子供たちと先生方の前で市内小・中音楽会で歌うはずだった曲を合唱部員は歌いました。たった2曲のコンサートでしたが拍手は鳴り止みませんでした。

ピンチは誰にでも訪れますが最初からできないと決めつけている人にチャンスは訪れません。どんなにピンチの時でも絶対にあきらめないこといままでのやり方や考え方にとらわれないこと先生方や友達のアドバイスに素直に耳を傾けること。この3つを肝に銘じ最大限の努力をすれば、だいたいのピンチはチャンスに変えられます。ピンチになった時、いつも私はこの話を思い出します。