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校長便り

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話し上手は聞き上手

投稿日2015/10/19

以下は、今日、10月19日の朝礼で、全校の子供たち及び教員に向けて話したスピーチのあらすじです。

その学校のPTA会長はお医者様で校医でもありました。最初は教員として、いつしか患者としてお世話になるようになり現在に至っています。学校の定期健康診断では必ず一人一人の子供にやさしく声をかけられ、クリニックを受診される高齢者にはどなたに対してもじっくり耳を傾けておいでです。そのお姿から私は教員としてのあるべき姿を学ばせていただいたものです。

数年前からは私の教え子であるご子息が院長となりお父様と一緒に診療に当たられています。はじめてご子息に診ていただいたとき、「先生、椅子におかけください」と言われ、「ここでは君のほうが先生だ」と話したものです。お父様に似て話し上手で聞き上手です。「いいお医者様になりましたね」とお父様に話したら、いつになく顔がほころびました。

人の話を聞くというのは話すこと以上にエネルギーが必要で疲れます。でも、人は、相手が自分の話を熱心に聞いてくれているなと思った時、自分を受け入れてくれていると感じるものです。だから聞くことがしっかりできないと相手の悩みや痛みを理解し心に通じる話もできません。お医者様というのはつくづく大変な仕事だなと思います。将来お医者様を目指す子どもはもちろんのこと、すべての子供に話し上手で聞き上手な大人に育ってほしいと願っています。