先日、3年生と山中湖へ、4、5年生と蓼科へ、それぞれ宿泊学習の「高原学園」に行ってきました。毎回、宿泊学習では、多くの方々にお世話になります。その方々と子どもたちの関わりのなかで、今回、印象に残ったことをお伝えします。
「ありがたい~~!」
3年生高原学園の初日、富士サファリパークに到着し、担任の先生が、バスの到着を待っていてくれたカメラマンさんを見つけて、バス内の子どもたちに知らせたときに、子どもたちから自然に出てきた言葉です。
私は、とっさに出た子どもの言葉が「ありがたい~~!」だったことに驚きました。子どもたちが、「〇〇さーん!」(写真屋さんの名前)と親しみをもって呼ぶなか、来てくれたことを喜ぶ「うれしい~!」という声も聞こえました。
写真屋さんが、バスの到着が渋滞で1時間ほど遅れる間、駐車場で待っていてくれたことや、自分たちの写真を撮るために来てくれたこと等がうれしかったのだと思いますが、「ありがたい~~!」という言葉遣いが微笑ましく、担任の先生と笑顔で顔を見合わせました。
その夜、写真屋さんは、私に、
「校長先生、来てくれてありがとうって、子どもに言われましたよ。
うれしいです。頑張ろうと思いました。」
そして、
「淑徳の子って、すごいですね。」
「子どもたち、先生方の話を本当によく聞いてます。とっても、仕事しやすいです。」
等、子どもたちの良さをたくさん話してくださいました。私は、子どもたちが感謝の気持ちをきちんと伝えていることを知り、心からうれしく感じました。
また、体験施設の係の方々は、説明をする際、本校の子どもたちの聞く姿勢になるまでの時間が「あっという間」だと、目を丸くしながらほめてくださいました。その上、子どもたちは、素直で礼儀正しいので、接していて大変気持ちがよいそうです。ちょっとしたところでお互いに譲り合う姿にも、感心していらっしゃいました。
校外での学習活動で、感謝の心、学ぶ姿勢が十分に発揮されていることは、普段の学校生活で培ってきていることが、子どもたち一人ひとりの本当の力となっているからこそだと思います。私は、外部の方々から良さをほめていただき、淑徳小学校の子どもたちのことを誇らしく感じた次第です。
もう一つ、あらためて感じたのは、引率の先生方の奮闘ぶりです。今回の宿泊学習でも、どの学年の先生方も、子どもたちに寄り添い、早朝から夜中まで子どもたちの生活を支えていました。昼間の活動時はもちろん、施設との打ち合わせ、食事、入浴、就寝の見守り、その他にも対応が必要なことが様々にあります。教員にも睡眠時間はもちろんあるのですが、体調を崩した児童の看護、各部屋の見回りなどもあって、実際には夜間も完全な休憩というわけではなく、3日間の連続勤務といっても言い過ぎではありません。
私も、担任をしているときはそれを当たり前と思ってきましたが、全体を見渡す立場になってみると、先生方に頭が下がります。こうした日々の積み重ねがあるからこそ、実りある宿泊学習が円滑に進められるのだと思いました。
さて、1学期の終業式を迎え、これから夏休みが始まります。昨今は、熱中症対策が欠かせない厳しい気候となっていますが、夏休みを安全に、健康に過ごして、2学期始業式に元気に登校してきてほしいと思います。
また、夏休みというまとまった時間ならではの目標達成や経験ができると、大きな成長の機会となると考えます。子どもたち一人ひとりが、よい夏休みを送ることができますように祈っています。