始業式、入学式を行い、令和6年度がスタートしました。どの学年の児童も、気持ちを新たに張り切って学校生活を送っています。
1年生は、通学と朝の支度に、だんだん慣れてきた様子です。学級担任との学習活動に加えて、特別教室での専科による授業も始まり、子どもたちは、目を輝かせて小学校での学習に取り組んでいます。2年生以上の児童と同じように、給食も始まりました。新年度の新しい生活に疲れがたまってきている頃かと思いますが、もうすぐゴールデンウイークです。あと数日、頑張ってほしいと思います。
朝、8時になると、児童が各教室から一斉に廊下に出てきます。早く登校しても教室で静かに読書などをして過ごすことになっていますが、8時を過ぎると校庭などで遊ぶことができるからです。生き生きとした様子で外遊びに向かっていく子どもたちや、友達と手をつないだり、笑い合いながら廊下を歩く子どもたちの姿から、一つ上の学年になって張り切っていることや、新しく増えた友達との交流を喜び、楽しんでいる気持ちが伝わってきます。
ところで、私は、4月12日から、6年生修学旅行で奈良・京都へ行って参りました。桜の花は、満開の時期は過ぎていましたが、其処彼処でまだまだ美しく咲く中、好天にも恵まれ、何より6年生になったばかりの子どもたちが、立派に成長していることを、改めて感じることができた校外学習の機会でもありました。
まず初日に、奈良の東大寺に参拝した折、奈良公園のガイドさんから、6年生の子どもたちの様子について
「お子さんたち皆さん、とても、自然に、手を合わせていますね」
という感想をいただきました。古寺を訪れる方の多くが、美術品や歴史的な遺物、宝物を見るように巡るのに対して、本校児童の所作には、祈りの心が自然にあらわれていたようです。
翌日、法隆寺に参拝した折にも、法隆寺のガイドさんから、奈良公園のガイドさんからの感想と同じような、驚きと感心の言葉がありました。
そして、宇治の平等院の宝物殿では、鎌倉時代のご住職の墨蹟が、掛け軸となって展示されていました。
それをじっと見ていた児童が、
「あ、つきかげ が書いてある!」
と思わず驚きの声を上げました。それを聞いた他の観光客が振り返り、子どもなのによく知っているなと感心した表情で、子どもたちと掛け軸を見ていました。
つきかげ(聖歌 月かげ)とは、浄土宗の開祖である法然上人のご詠歌です。
ご詠歌 月かげの至らぬ里はなけれども ながむる人の心にぞすむ
歌意 月の光(阿弥陀仏の慈悲の心)が届かない場所はないけれども、月を眺める(阿弥陀様に祈る)人の心にこそ届くのだ
浄土宗では、このご詠歌にメロディーをつけて仏教聖歌として歌います。本校では、校歌と共に、大切にしている歌です。子どもたちにしてみれば、慣れ親しみ、普段からなにげなく歌っている歌が、こんなところに! と、新たな発見だったのでしょう。 私は、そのことに気付き、感嘆することができる児童の様子が、心からうれしく、大変誇らしい思いがしました。
先日入学したばかりの1年生、またそれぞれひとつ上の学年に進級した2年生から6年生、子どもたち一人ひとりにとって、日々の学びが生涯の礎となっていくような充実した教育活動をさらに推進していく新たなエネルギーをいただいたような、気持ちの良い6年生の子どもたちの様子でした。
さて、5月1日には、PTA総会・後援会総会と学級懇談会を行います。一年に一度の総会です。また、新しい学級で新しい担任がご挨拶申し上げたく、お待ちしています。連休のさなかであり、諸事多用のこととは存じますが、ぜひご来校いただけますようお願いいたします。