紫陽花の花の色が雨に濡れて映え、夏の訪れを感じる今日この頃です。
四月に入学した一年生の子どもたちも、淑徳小学校の児童になって、もうすぐ三ヶ月がたちます。入学以来、毎朝、阿弥陀様に手を合わせ祈りと誓いの言葉を唱え、朝のご挨拶をしています。今朝も、真剣な様子でハキハキと唱えていました。
「今日も一日、よい子でありますように、私たちをお守りください。」
「おはようございます。」
誓いの言葉の中の「よい子」とは、自分を生かしてくれる周りの人、こと、物に感謝し、そのすべてを慈しみ、家族や社会の役に立つために自分を鍛え、実践する児童を意味します。本校の掲げる「三つの心」(感謝する心、慈しみの心、創造する心)は、そのような児童を育てるための指針です。
一年生の子どもたちはもちろん、二年生以上の児童も、毎朝、祈りの言葉を唱える営みを継続しながらも、普段は、その意味するところを改めて考えてみることは殆どないでしょう。しかし、毎日の祈りの積み重ねは、一人ひとりの心の持ち様に浸透し、己を形作っていきます。
卒業生に会うと、毎朝その言葉を唱える習慣がなくなってからでも、心の中にその言葉が浮かび、思わず唱え、気持ちが落ち着いたり、整理されたりした経験をもつという話を聞くことが少なくありません。苦しい時に、小学校の御本尊である阿弥陀様を思い出し祈ることで苦境を脱することができ、心からありがたかったと伝えられたことも、一度ならずあります。
唱え、誓い、祈る学校生活の積み重ねの中で、阿弥陀様に見守られながら、自然に「よい子」を目指し、「感謝する心」「慈しみの心」「創造する心」が育まれ、子どもたちの生きていく力の土台になっていくのです。
さて、一学期終業式まで残り一ヶ月を切り、学期のまとめの時期を迎えます。先日の朝礼で、子どもたちに、四月当初に立てた目標についてどのくらいできているか振り返り、できるところまで進めていきましょうと話しました。
気温だけでなく湿度も高く、体調管理に配慮が必要な日々ですが、生活を整え、健康に過ごし、お子さんにとって、よい今学期のまとめができるよう願っています。