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校長便り

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『新年度のはじまり』(校長だより)

投稿日2023/4/21

 111名の新入生を迎え、全校児童676名で令和5年度が始まりました。4月10日に入学式を行い、6年生は、さっそく12日~15日に奈良・京都方面へ修学旅行に行ってきました。4月20日は創立記念日で、本校は創立74周年を迎えています。

本校では5年生から社会科で日本の歴史を学びますので、資料集や映像で見た京都・奈良の寺社仏閣などの歴史的建造物を、6年生の修学旅行で実際に見ることは大きな刺激になります。特に、奈良東大寺の大仏や、宇治の平等院、京都の金閣などが印象に残るようです。

数々の訪問先の中でも特に大切にしているのが、京都東山の知恩院です。巨大な伽藍や梵鐘で有名な観光名所ではありますが、修学旅行で訪れるのは珍しいかもしれません。そんな知恩院を参拝するのは、本校教育の拠り所である浄土宗の総本山であり、宗祖法然上人のご廟と、校祖輪島聞声先生のお墓があるからです。

知恩院に参拝し、明治期に学園の源流を作られた輪島聞声先生のお墓に手を合わせることで、改めて先達への感謝と学園・学校への誇りを培ったことでしょう。そして、ご廟の前で法然上人御製の歌「月影」を歌い、阿弥陀様にお祈りする心を深めたことと思います。

  学校では、各学級のルール作りや係活動などが進められ、担任の先生以外の専科授業や給食も始まり、新学年の学校生活が少しずつ軌道に乗り出しています。こうして、学校生活を新たに作り上げていく4月は、だんだんと暖かくなる気候と木々や草花の緑と花の美しさと相まって、明るい気持ちになります。

 進級しても前年度に引き続き先生や友達との関係が大きく変わらなかった子どもは、安定して4月を過ごす場合が多いようです。担任の先生が変わったり学級編成が変わったりした場合は、新しい環境に戸惑ったり気を使ったりするので、とても疲れる時期でもあります。4月いっぱいは緊張したり張り切ったりして頑張ってきたけれども、ゴールデンウイーク明けに心身の疲れが出てしまう、ということも時々あります。私たち教員、特に担任の先生は、そのような子どもたちの様子の変化にもアンテナを張りながら見守っています。

 ご承知の通り、5月8日からは新型コロナ感染症がインフルエンザと同様の扱いに変更となり、学校の特別な対応も終了する見込みです。今年度は、制限されていた学校の様々な取り組みが復活していくことでしょう。ただ、上記のように、変化はストレスのもとであり、性急なアクセルは子どもの変調を招きかねません。子どもたちの健やかな歩みをサポートするように、丁寧に、ゆるやかに、進めていくことが大切だと考えています。

 どの子も、伸び伸びと自分らしく、互いに協力して、楽しい学校生活を送れるように、と願っています。