明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
先日、二十歳を迎えた本校の卒業生たちの「成人を祝う会」が開かれました。
淑徳小学校の『成人を祝う会』は、小学校卒業時のPTA役員さんのバックアップを受け、子どもたちの代表が実行委員を作り、毎年、成人の日の頃に開かれてきた伝統のある会です。大規模な同窓会でもあり、私たち教員にとっても、成長した子どもたちに会うことができる大変楽しみな行事の一つです。(様子はインスタグラムでもご覧になれます。)
私は今年の「二十歳の子どもたち」を一年生の時に担任し、その後は管理職になりました。学級担任として接した最後の児童のお祝いでしたので、更に感慨深い思いで参加しました。
久しぶりに会う子どもたちは、入学時の面影、卒業時の雰囲気を残しつつも、立派に青年期の男性・女性に成長しており、あらためて月日が経ったことを実感しました。一目では誰だったかわからなかった子とも、話すうちに昔の表情がよみがえり、懐かしく昔話に花を咲かせました。
一人一人と話していくと、進みたい方向の勉強に励んでいる子、壁にぶつかって悩んでいる子、社会に出て活躍している子、そして高校で回り道をしたけれど、今は新しい道を見つけたと目を輝かせて話してくれる子もいて、それぞれがしっかりと自分の人生を歩み始めていることが伝わってきました。頼もしく、私は心から応援したい気持ちで一杯になりました。
「二十歳という年齢は、保護者の庇護のもとを離れ、自分の責任で人生を切り開き始めるとき。今、学んでいること、取り組んでいること、選んだこと、出会い、つながっている人たち、そのすべてが、皆さんのこれからの人生に大きく影響してきます。『今』と『一期一会』を大切に、周りへの感謝を忘れず、前向きにチャレンジしていってください」と、会の中で話しました。
また、この日、会うことができなかった子のことも思いました。「成人を祝う会」に参加している子は、どちらかと言えば、今の生活が順調な方の子が多いと思います。今、本当につらい思いをしている子は、この会にも参加できず、一人もがいている最中かもしれません。苦しいとき、つらいとき、小学校の友達や思い出やお釈迦様、阿弥陀様の教えが、あなたの支えになってくれることを祈っていると伝えたいです。
楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。お祝いの言葉を述べ励ましたつもりの私が、逆に、卒業生と会って話ができたことで、勇気づけられ、エネルギーをいただいたことに気付きます。この仕事をさせていただいていることに感謝し、今在校している子どもたちの健やかな成長に寄与するべく、今年も力を尽くしていきたいと、改めて思いを強くしました。
二十歳を迎えた卒業生たちの人生に幸あれと祈る気持ちと感謝の気持ちで、帰途につきました。