今日で2学期が終わりました。2学期当初は、オンライン授業や分散登校で大変でしたが、こうして終業式を迎えることができて、ほっとしています。皆様の様々なご支援ご協力に深く感謝いたします。ありがとうございました。
終業式に、除夜の鐘 について次のようなお話をしました。
大みそかの夜遅く、紅白歌合戦が終わって、新しい年になる頃。あちらこちらのお寺から、ゴーン、という鐘の音が聞こえてきます。これが除夜の鐘です。108回、鐘をつくことになっています。除夜の鐘が108つなのは、仏さまの教えから来ています。
人には、つらかったり、悲しかったりすることがたくさんあります。お釈迦様は、どうしたら皆が幸せに暮らすことができるか、考え続けたお方でした。そして、人の悲しみや苦しみをよく考えて、大きく四つに分けたり、八つ数えたりしました。これを、四つの苦しみ・四苦、八つの苦しみ・八苦、四苦八苦と言います。もともとは仏教用語でしたが、一般的な慣用句にもなっています。
例えば、昔は、四六時中(いつも、二十四時間ずっと、)などというように、数字を並べてかけ算九九にして表すことがありました。 それと同じように、四苦八苦の四苦を、四×九=三十六、(し・く・さんじゅうろく)、八苦を、八×九=七十二、(はっ・く・しちじゅうに) となぞらえて、108 と数えました。 108という数は、人のつらさや、悲しさ、人の煩悩すべてを表す数なのだそうです。
ですから、お寺では1年の終わりの日に、今年起きたよくないこと、悪かったこと、つらいこと、悲しいことなど、煩悩を取り除くことができますように。来年は幸せに暮らせますように、いい年になりますように、という願いを込めて、108つ鐘をつくのだそうです。皆さんにとって、今年1年はどんな1年でしたか?1年を振り返って、よかったことも、残念ながらそうでなかったこともあったことでしょう。大晦日には、除夜の鐘と共に1年をしめくくり、来年がよい年になりますようにと願い、明るい気持ちで新年を迎えられるといいですね。
私も、あらためて除夜の鐘の意味に倣い、今年一年を振り返り、感謝の気持ちで締めくくりたいと思っています。
新年が、皆様にとりまして、よい年になりますよう、心より願い、祈っております。