校長便り

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父の愛

投稿日2015/6/8

 これは先月のPTA総会で話した内容の補足です。
 昔、ある理系大学の学生が数名で信州の山へ植物採集に出かけました。断崖の中腹に珍しい花を見つけました。採集したいが取れない。そこに少年が薪をかついで通りかかりました。学生たちは、少年の身体にロープを巻き付けて下ろし、取ってもらおうと考えました。千円上げるからあの花を取ってほしいと頼みました。少年は、断崖に咲く花と大学生の顔を見比べ断ります。学生たちは2千円上げると言います。また、見比べ、そして首を横に振ります。では、5千円ならどうか。それでも「うん」とは言わない。少年はぽつりとこう言ったそうです。「うちのお父さんが引っ張ってくれていたら行くけどな」と。
 学生時代にお聞きした話ですが今でもよく覚えています。愛の力には何ものも及ばない。父は愛の力で引いてくれるのだ。母は慈悲、父は権威で子供にものを言う。けれど、父にも慈悲が、母にも権威が必要ではないのか。お話しになった先生はそう結ばれました。
 今月21日は父の日。父の愛とは何か。権威ではなく慈悲の心で我が子に接してきたか。私も心もとないのですが自分自身を振り返る日にできたらと思います。