いま着ているコートは購入して23年が経ちます。重いのが難点ですがとにかく丈夫。ダウンのコートより暖かく雨風に強いので手放せません。それにしても20年以上着ると傷みが目立ちます。袖口などかなりすり切れてきましたが気にせず着ています。かかとのすり減った靴を履くのよりはましかなと思うからです。
靴のかかとには履く人の品位が表れます。すり減ったかかとや踏みつぶされたかかとにみすぼらしさを感じるのはそのためかもしれません。かかとを踏みつぶして靴を履いている子供がいれば注意します。自ら品位を踏みつぶすようなまねをしてはいけないという意味です。しかし、すり減ったかかととなると注意の仕方は難しくなります。子供の場合、成長が著しく靴も消耗品なので、かかとがすり減ったくらいで買い換えるわけにはいかないし、修理するより新しいものを購入したほうが安く上がるケースもあります。にもかかわらず、本校の子供たちは手入れの行き届いた革靴を履いています。昇降口の靴箱を見れば一目瞭然。ご家庭の教育や躾が行き届いているからでしょう。
大人の靴(特に男性のビジネスシューズ)には子供以上の気遣いが必要です。靴と人間は手入れ次第でいくらでも品位を保てます。職員の服装で注意したことはめったにありませんが靴は別です。どんなに高級でピカピカであっても、かかとのすり減った靴はいただけません。日本のように靴の履き替えを要する場所が多いところではなおさらです。西洋以上に靴や靴の状態が人の目にさらされます。このようなことからも、靴のかかとには格別の注意を払うべし、と考えますが皆さんいかがでしょう。