今年も、一年が終わろうとしています。新年度の入学式・始業式に始まり、毎日の教育活動、各種の行事を通して、子どもたち一人ひとりの健やかな成長に努めてきました。皆さまに支えていただき、こうして年末を迎えることができました。誠にありがたく、心より感謝申し上げます。
今年は、朝礼などで私が児童に話す機会ごとに、淑徳小学校に誇りを持ってもらいたいという願いを込め、様々な話をしてきました。
自分が通学する大乗淑徳学園と淑徳小学校に誇りを持つことは、とても大切なことです。誇らしいと思う学校に通う自己の姿を意識することで、自己を客観視し、自らのふるまいをより一層高めていくことにつながります。また、自己肯定感が高まれば新しいことに挑戦する意欲が高まるでしょう。それは未来のある子どもたちにとって、より積極的に自らの人生を選択していくことにつながっていくとも言えます。そのような子どもたちの成長への思いと願いを持って、校章や校歌について話してきました。
本校の校章は撫子の花をデザインしています。小さく美しい花を咲かせるこの野草は、日本で古くから親しまれてきました。その可憐さと強さから、女子サッカー日本代表の愛称にも使われています。たとえ困難で苦しい時があったとしても再び立ち上がり花を咲かせる子であってほしい、という願いが込められています。
そして、校歌は、淑徳小学校創立時に教職員が参加して作成されました。校章にもなっている撫子、法の教え(仏教の教え)、富士の高き姿(品があり気高い様子)など、歌詞の一つ一つの言葉に教職員の願いが込められた、と聞いています。普段、特別に意識することなく行事の度に歌い、親しんでいるものですが、建学の理念と児童育成への願い、成長の目標を歌い継ぐものです。
校歌の歌詞について児童に解説し、淑徳小学校はこのような願いを持って設立され伝統を受け継いできた学校であり、そのように育ってほしいと思うご家庭と、そのようになりたいと願う子どもたちの学校なのです、と伝えてきました。ご家庭の願いと私達教職員の思いが合流してひとつの流れとなり、本年も皆さまと共に子どもたちの健やかな成長を支えることができたと思い、ありがたい気持ちでいっぱいです。
明日から冬休みが始まります。年末年始には一年を振り返り、新しい年を迎えてどんな年にしたいのか、話し合ってみてはいかがでしょうか。