立春が過ぎ、厳しい寒さは峠を越えたようです。春らしい陽ざしの暖かい日が増えてきました。3学期は残すところ1か月。6年生卒業を祝う児童集会『6年生を送る会』の準備も進んでいます。全校児童が一堂に集えなくても、卒業を祝う気持ちを学校全体で伝えたいと計画しています。そんな中、本校の図書館でも、入り口の掲示で6年生に焦点を当てました。「6年生いろいろランキング」という企画です。
掲示の一つ目は、「6年間のベストリーダーTOP10」。入学してから6年間の図書館からの貸し出し冊数ランキングです。トップ10に入った児童は皆、400冊以上の貸し出し数でした。上位には700冊を超える子もいます。
二つ目は、「今年1年間のベストリーダーTOP10」。意外にも、6年間のTOP10と重なる児童は3人だけ。6年間という長い期間の間には、足しげく通う時期もあれば、そうではない時期もあるということでしょう。特に、6年生のこの一年間は、それまでと違うペースだったかもしれません。
三つめは、各組ごとの「人気本ベスト3」の紹介。学級が違えばまったく違う本が読まれていて、興味深い結果でした。仲のいい子同士で「この本面白いよ」「じゃ、次に借りる」というような、本好き児童のコミュニティがあることがうかがわれます。ある学級は、重松清氏の小説がたくさん借りられていました。ある学級は「科学の考え方」や「生態系は誰のため?」などの本がランキング入りしています。別の学級では「うまい肉の科学」というタイトルの本が3位に入っており、様々なジャンルで図書館を楽しんでくれていたことが伝わってきました。
本校では、1年生から毎日15分間の読書タイムを設けています。各学年スペースには、いつでも自由に図書を手に取ることができるように図書コーナーがあります。また、図書館では定期的に新しい本を購入しており、新着図書コーナーも人気です。司書の先生が手作りした本の紹介や、カラフルな図書だよりの発行などで、親しみやすい図書館の環境づくりを心がけています。
その結果、休み時間には図書館に多くの児童が訪れます。教室の子どもたちの机の中には、常に読みさしの本が入っています。多くの児童が読書と共に学校生活を過ごしていることは、大変嬉しいことです。
図書館司書の先生によると、6年生になると、貸し出される本の傾向が5年生までとガラッと変わってくるそうです。各出版社が出している「○○文庫」などの小学生対象のシリーズ読み物が減り、大人も楽しめるような様々なジャンルが増えてくるということです。読書の傾向からも、小学生としてのまとめの時期であり、次のステップへの準備に入っていることが見えてきます。卒業後も、小学校で培った読書を楽しむ習慣を宝物として大事にしていってほしいと思います。